Diario

スペインと潜水艦

潜水艦の歴史

スペインの発明で検索してみると潜水艦が出てくることがよくあります。

チュッパチャプスと同じ並びで出てくるので0から作ったのかと驚いてよく調べてみたら、少し違ったので備忘録として投稿します。

結論から言うと世界で初めて蓄電池で動力を得る潜水艦をIsaac Peralさんが発明したということでした。(1888年)

このPeral潜水艦はこれまでの機械式動力の潜水艦より性能が高く、大戦前にドイツが開発した初期のU-boat並みの性能と言うことでfirst U-boatと呼ばれたりしているそうです。(実際、性能は10年先を行っていたとwikiに書かれています。)

当時のU-boatとの一番の違いは、U-boatがディーゼルエンジンを使っていたのに対しPeral潜水艦は完全電気式だったところです。

余談ですが、U-boatはディーゼルエンジンを発明したディーゼルさんが開発していてこの技術的な過渡期の様子については「潜水艦を発明した愛すべきおっさん」の記事が参考になるかと思います。

  

Cartagenaについて

そんな歴史のある潜水艦はCartagenaというところで開発されていました。

今では博物館もあるそうです。参考:Museo Naval

ところが潜水艦は当時あまりにエキセントリックな考え方だったので、主に政治権力者に受け入れられずスペイン海軍は最初のプロジェクトで潜水艦開発を辞めたそうです。

スペインの地域の歴史を調べると平気で紀元前の話から始まることが多く、Cartagenaもご多分に漏れず紀元前からの街でフェニキア人だったりハンニバルだったりが出てくるので、歴史に疎い私にとってはファンタジーの部類の話に聞こえます。

もしかして、海外から京都に来た人も同じような感じをうけるのだろうか?

Cartagenaと同じくスペイン海軍にとって重要な都市、ガリシアのFerrolに比べると地形的には何となくオープンで一見するとよくある港町ですが実はフラメンコ的には鉱山の町でもあるそうです。

cartagena
ferrol

名前もずばりカルタヘネーラといい、以前に紹介したことのある天本英世さんのスペイン巡礼にも出てきます。

カルタヘネーラの位置づけについてはこのサイトが参考になるかと思います「タランタ タラント

カルタヘネーラは坑夫の歌なので、派手な衣装を着た女性が躍るイメージのフラメンコとは違い男性だけで歌われるのが普通です。

ところで、Cartagenaと言えば通称カリブの真珠、コロンビアのCartagenaの方が知名度が高いような気がします。

そのコロンビアでは2010年ごろから麻薬を輸送する為に潜水艦を開発したそうです。潜水艦をDIYする発想は無かった…

(2010年より前は半潜式で完全に潜水するタイプでは無かったそうです。wiki)

そんな(どんな?)コロンビアで開発されたDIY潜水艦は今度はスペインへ逆輸入されたそうです。「麻薬密輸用の「潜水艦」、国内産を初摘発 スペイン

 

他にもスペイン海軍は2021年にS-80シリーズの一番艦「Isaac Peral」の進水式を行っていますが、開発するまでは重量設計ミスで浮かんで来ないミスがあったりドッグに入らないミスがあったりと何かと潜水艦にまつわるニュースの多い国です。

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